紙の原料
紙の原料は植物繊維で、木材繊維(針葉樹、広葉樹)と非木材繊維(種子毛繊維、葉脈繊維など)に分けられます。現在では木材繊維が主たる原料となっていますが、非木材繊維も特殊な品質の紙の原料として用いられています。古紙は主として木材繊維からなるものですが、多量に用いられる重要な製紙原料です。また、植物繊維以外の繊維からできている化学繊維としては、ビスコースレーヨン、アセテート、各種合成繊維、セラミック繊維、炭素繊維などが混用されているものがあります。
パルプ
パルプは、木材その他の植物から機械的または化学的処理によって抽出したセルロース繊維の集合体です。また、処理の仕方によって、化学パルプ、機械パルプ、セミケミカルパルプに分けられます。板紙の原料としては、木材パルプで、砕木パルプ、サルファイトパルプ、クラフトパルプ、古紙パルプなどになります。
木材をパルプ化するには、4つの工程があります。まず、木材をチップにする調木工程、チップに薬品と熱を加え粗繊維を取る蒸解、砕木工程、その後、精選、脱水工程を経て、漂白工程へと移りパルプとなります。
板紙の種類
紙器用板紙は、紙の品種から白板紙、黄ボール、チップボール、色ボールにわけられます。
また、白板紙は加工されマニラボール(砕木パルプを数層抄きあわせた表面に化学パルプ、またはサルファイトパルプを抄きあわせた板紙)や、白ボール(古紙パルプを主原料として、数層漉きあわせた原紙の片面あるいは両面に砕木パルプやさらしクラフトパルプ、サルファイトパルプ層を抄きあわせた板紙)としても利用されています。